1. TOP
  2. お知らせ/新着情報/BLOG

お知らせ/新着情報/BLOG

集成材の耐久性については、開発されて建築材として採用されるようになって、まだ100年も経っていないのでなんとも言えないところではあるが、ここでは、国立研究開発法人 森林総合研究所 複合材料研究領域 チーム長 宮武 敦さんの言を要約して掲載します。

集成材の製造と利用は、1930年代のアメリカで始まる。初期の集成材はカゼインを接着剤としたもので、当時の集成材を利用した建築物は2010年代でもウィスコンシン州の図書館などが残っていて現在も使用されている。日本では、1950年代に、ユリア樹脂接着剤を使った構造集成材でたてた体育館などは数多くある。現在のJAS規格では、上記のカゼイン、ユリア樹脂は、ホルムアルメヒドによるシックハウスの恐れ等により認められていない。現在のJAS規格で認められている接着剤を使い、基準を守って作った集成材であれば、一般的な使用環境なら6070年は当然で、それ以上もつだろうということ。個人的には、耐久性の高い接着剤を使っていれば100年以上もつのではないかと考えている。

・・ということで、世界最古の木構造建築物である我が国が誇る法隆寺の1400年の檜の無垢材の建築物と肩を並べるとは到底言い難いのではある。少し残念!だから、採用しない?する?

しかし、鋼構造の法定耐用年数は31年間に対して、木構造は15年間だよ!

この差、16年間分が損金処理できるかどうかは、事業施設としては大きいのではないでしょうか。

首里城再建の動きは急で、すでに、目標額を超える寄附が集まっているという。大変、結構なことでありますが、ちょっと待って!
せっかく寄せていただいた皆様の浄財です。
焼失した首里城と、寸分違わない意匠を再現することは可能であり、そこに異議があろうはずもありませんが、聞くところでは、建物を支える主柱・梁材には、焼失前と同じヒノキ柱を採用するという。しかも、沖縄県では、入手が困難であるため台湾まで、買いにゆくとか。
そこは、違うでしょう。
再び、火災に会ったらどうしますか。
焼失した首里城の建築が始まったのは30年以上も前でした。木造建築技術は、当時と現在では雲泥の差があります。現在の大型木質構造は、ブレカット加工による集成材を採用することが当たり前の世の中です。集成材による柱、梁は、火災にあっても、表面から5㎝ほどしか燃えません。なぜなら木材表面から5cmほど燃えたところで、炭化した部分が燃焼に必要な酸素の供給を絶ってしまうため火が消えてしまうという集成材の特性があるからです。この性質を利用して設計することを〝燃え代設計〟といいます。この設計方法であれば、一度の火災で、あれはど無残に崩れ落ちることはなかつたのにと、残念でなりません。
それなのに、この度の焼失による再建には、再び、集成材ではなく、檜の原木を採用するらしい。
私は、納得できません。皆様!いかがですか。
古式豊かな建造物だから、現代技術に背を向けるのですか。何度も火災焼失を繰り返して来た首里城を二度と焼失させない技術を採用することが、悲しみの涙を流しながらお寄せ頂いた皆様の再建のための浄財にお答えする最善の道筋であると考えます。
とてつもなく値上りしているという台湾のヒノキ丸太直径60㌢程度なら、無垢材にこだわらなくても、日本の集成材技術は、直径100センチ以上の丸太を難なく生産することができます。
蛇足ですが、集成材に加工するには、沖縄原産の、檜で十分です。また、ガラス透明塗料を塗布すれば、まったく火焔を寄せ付けない技術(5㌢炭化もしない)までも登場しています。
忠実な再建を目指すあまり、古文書にばかり目を奪われている様に思われます。
現在の木質構造技術は、“大空間40m柱なし(無柱空間)〟まで進化しています。無垢材丸太より強度が格段に違う証拠です。
目を向けましょう。日本の木質構造技術の進化に!
 
追記!
上記の文章では、集成材の建築物が、法隆寺なみの耐久性と同列で書いていると理解される方がいらっしゃいます。
集成材の耐久性は、今のところ100年を超える程度であろうというのが識者の意見ですので付け加えておきます。
 
この記事についての、ご質問は、(株)コア 八紘(043-277-3602)までお寄せください。

ご契約をいただきました!千葉県内の築炉工事業・株式会社ビーアイテク様よりCore木構造ハイブリット構法による倉庫&事務所の新築の相談をいただき、この度、受注させていただきました。
無機質な鉄骨造よりも、木の香漂う居住性に賛同を頂き、この度のご決断を賜ったものです。

詳細は、下記の通りです。

建設地:千葉市若葉区大宮町

建築用途及び規模:①倉庫 655㎡ 20m(間口)×32.7m(奥行) 軒高:6m

         ②事務所 83㎡ 6.4m(間口)×12.9m(奥行) 軒高:2.3m

竣工予定:令和2年5月初旬

*工事進行に合わせて、内覧会を開催させていただく予定です。

 

 

カテゴリ

カレンダー

  •      12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    242526272829 
           
      12345
    6789101112
    13141516171819
    20212223242526
    2728293031  
           
          1
    2345678
    9101112131415
    16171819202122
    23242526272829
    3031     
        123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930 
           
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    293031    
           
         12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930